乃木坂46はモッブを生み出さない~坂道ナショナリズム論①~
現在、日本のアイドル会を席巻している「坂道シリーズ」。
乃木坂46、欅坂46、日向坂46の3グループ。
今回は、この「ナショナリズム」で坂道シリーズを論じられないかという実験的ブログとなります。
まず、簡単に各グループの紹介を。
乃木坂46は、レコード大賞2連覇するなど、言わずもがなのトップアイドル。
バラエティ、ドラマ、映画など多方面にわたって規模を拡大中です。
次に、欅坂46は、どうしても、センター平手友梨奈に目が行ってしまいがちです。
しかし、平手休養中に他メンバーもスキルアップし、さらに2期生も登場。徐々に勢いを回復中です。
最後に日向坂46は、今年シングルデビューの坂道の妹。
「けやき坂46」時代の苦労もあり、団結力は随一。
ちなみに、センター小坂菜緒の兄は平手推しとのこと。
この3グループを見ていて、それぞれにチームカラーというか、特色がある以上、3グループの間には、一種のアイデンティティが存在すると考えるべきではないかというのが、今回のブログのスタートでした。
さらに、昨年の紅白で、司会の広瀬すずが「欅坂46」のことを「乃木坂46」と紹介してしまうミスで、広瀬すずのスタッフが謝罪するという事態に。
これは、裏を返せば、それぞれのグループの間に決して交われない「村」的発想があるのではないかと思いました。
このことを「ナショナリズム」として分析できないかというのが、今回の要旨になります。
なので、この考察の目標は、
①ナショナリズムについて理解を深める
②それを踏まえて、坂道シリーズにおけるナショナリズムを語れるか?という実験
の2つです。
今回は、「ナショナリズム」については、先崎彰容氏の『ナショナリズムの復権』をベースに論を進めます。
この本は、ハンナ・アーレント、吉本隆明、江藤淳、丸山真男などの思想、著書を通してナショナリズムに関する3つの誤解を解くという内容。
その「3つの誤解」とは何か。
①ナショナリズム=全体主義?
②ナショナリズム=宗教?
③ナショナリズム=民主主義?
今回は、①と③の誤解について、どう説かれているかを説明して、そこから坂道シリーズとリンクさせていきたいと思います。